鴨川アンダーザブリッジ

学生時代入り浸った京都の鴨川が本当に好きなブログ。なお当方は現在都内在住につきご了承ください。興味分野としては、読書・映画・旅行・健康・中国・台湾などになります。

ネット通販マジ便利に対するリアル店舗の存在価値

当方のブログは遅筆につき、ぜんぜんコンテンツの追加が進まないのですが、言い訳がましいですが言わせていただくと、書く気がないのではなくて、ネタはぽつぽつと出てきて書いてみるんですが、内容を煮詰めている間に「あ、やっぱこれ意味ねーな、やめとこ」となってしまうんですね。

 

ところで今回の話題ですが、今日は突然欲しい本ができてしまい、アマゾンのお急ぎ配送でも我慢できず、夜9時を過ぎてから、上野まで買い物に行きました。次の日は雨の予報だったので余計にね。

 

夜の上野は相変わらずたくさんの酔っ払い男女で賑わっていて、楽しい街だなあと思いました。

上野に着いてから急にお腹が減ってきて、テキトーにご飯を食べているとツタヤ以外全書店が閉店してしまっていたので、仕方なくツタヤへ。あれ、東京の書店ってどこも24時間営業がデフォじゃないんですね。。

 

結論からいうと、ツタヤにもお目当ての本はありませんでした。(爆)

でもやっぱり、「恋は雨上がりの後に」という漫画でバイトの店長?が言っていた「本屋に来たということはいま自分を呼んでいる本があるということなのかもしれない。」という名言の通りで、やはり今回もビビッときたビジネス書や小説を含め数冊購入。

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あっ、これ図書館じゃん。(恥)

 

上野のツタヤはジャズのBGMが流れていて居心地がとてもよかったです。ジャズなんてそこかしこのカフェでも流れてるんですけどね、曲のセレクトがとてもよかったです。これで座り読みができてウイスキーなんか飲めたら最高だな、なんて欲張って思ったりしましたけど、じゃあテメエの家でやれよとセルフツッコミを入れました。

 

でもぼくって大学から読書にはまって以降、本カフェとか開業できたらいいなって思ってるんですけど、上記のアイデアを実行するとなると、本の仕入れ料(セレクトも問題)とかお酒も出すなら飲食物を提供する届出もいるし、そもそもどうやってマネタイズするのかなあなんて考え込んでしまいました。

 

昨今では百貨店、セレクトショップ、家電量販店などありとあらゆる商品がEコマース(通販)で購入される比率が高まっており、リアル店舗では欲しい商品の現物を確認するためだけの場、つまりショールームと化しています。そのことにより、アマゾンやゾゾタウンは飛躍的に成長を遂げている一方で、リアル店舗の売上は減少の一途を辿り、三越伊勢丹やエイチツーオーリテイリングなど大手百貨店は店舗の閉鎖を余儀なくされています。

 

自前でECを構築して、売れればリアルで売れてもECで売れても同じっしょ?と好調のヨドバシカメラはむしろ例外で、実際には多くの小売企業が消費者のECへのシフトに苦しんでいます。ぼくもリアルで売るよりネットで売った方が効率もいいだろうし、価格も下げられると思います。

 

もはやこうなったら、小売業にリアル店舗など不要なのでは?と思ってしまいます。アパレル店では、ぼくはあの自動追尾されるような接客が苦手ですし(女性ではコーデ提案などでファンを作っているカリスマ販売員もいますが)、書店員は(業種の違いからくるものでしょうが)接客など皆無ですので、あまり価値を生み出しているとも思えません。

 

買い物の会計も自動化が進んでいます。ジーユーではRFID電子タグ)を導入し、カゴに商品を入れたまままとめてスキャンして一瞬で買い物学を計算できる技術を実用化しています。今までピッピッとやっていたのがバカらしく思えるレベルです。

 

これら一連の状況を鑑みるに、小売店で働く人々の雇用は今後も加速度的にテクノロジーに取って代わられていくと考えられます。平たく言うと、人がいらなくなるんですね。

 

そんな中で、それでも僕は書店をやりたいなあと思っているのですが、もちろんただの書店の形態では失敗することは火を見るよりも明らかです。

 

ぼくは書店が(大手でないのなら特に)その形態のみで生き残るのは、難しいと思っています。最近よく見るようになっていますが、アパレルや書店も飲食の業態で新店舗を出しています。飲食という形でそのブランドを知らない人にも門戸を広くしてまずは会社のことを知ってもらうきっかけにすると。

 

まだまだアイデアベースではありますが、ぼくが思いついたことは、

現代人はどんどん時間が細切れになっていって、まとまった時間を取ることが難しくなっています。それに伴い読書をする人が少なくなっていることは容易に想像できますね。通勤電車で周りをみてください。驚くほどソシャゲに勤しむ人の多いことに気づくと思います。なにかのマーケティングの書籍で消費者相手の商売の競合は全業種、消費者の時間を取り合うとこからスタートしていると読んだ記憶があります。まずは読書について楽しいことなんだよと体験してもらうこと。代官山蔦屋書店なんかで落ち着いた空間で思いのまま座り読みできるなんかいいですね。

real.tsite.jp

渋谷にある泊まれる本屋なんかも一つに解になるでしょう。まずは良い読書体験をしてもらおうという試みですね。

bookandbedtokyo.com

あと、現在は停止しているそうですが「1万円選書」なるサービスなんてのもあります。

grapee.jp

これを最初に見た時は頭に電流が走りました。発端は偶然1万円で面白そうな本を見繕ってくれと頼まれたことだそうですが、ありそうでなかなかなかったサービスだと思います。目の付け所に嫉妬します。

始まりは10年前、高校同窓の先輩の前で書店業界の厳しい状況を話した時のことです。「それじゃあ面白そうな本を見繕って送ってくれよ」と数人の先輩から1万円札を渡されたのです。病院長、裁判長、社長といった面々でした。緊張し、なぜこの本を薦めるのか、手紙を添えて送りました。

ただし、こちらの店主いわくこの1万円選書自体は経営の助けにはならないとのことです。一人ひとりにオーダーメイドで選書するんですから捌ける注文には限界があるのは当然ですね。同サービスは依頼者が殺到してキャパオーバーしてしまったようです。一刻も早い復活が待たれるところです。

 

あとは大学のころに出会った書籍の勧め合いもおもしろいと思います。

わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

参加者それぞれが好きな書籍について思いの丈を語る。言葉にするとそれだけですが、なかなかみなさん熱量があります。思わず買って読んでみようかなと思わされます。個人的には徹夜小説として紹介されていたグレゴリーデイビッドロバーツのシャンタラムが良かったですね。本当に徹夜してしまいました。

 

リアル店舗で本を売るとなれば、物量では大手書店にはもちろん敵いません。アマゾンにも敵いません。品揃えは逆に絞って、こちらの売りたいものをを売っていく。消費者に合わせるのではなく、こちらから提案していく。

 

そのために、上記のサービスやITを組み合わせて活用していきたいですね。

デジタルサイネージなんか時流に合っていてちょうどいいなと思っています。DTP(というかパワポ)で販促ポップ(おすすめしたい書籍についての情報)を作って、毎週更新できるようにしたり。ツイッターにも簡単に拡散できますからね。

 

それからWiFiも提供しますが、時間を細切れにして課金していければなと思っています。30分200円とかでしょうか。今ならLINE PayでQRコードを表示してスマホで一瞬で支払いなんてできちゃいますからね。ビットコインも普及すれば訪日観光客からも簡単に決済ができちゃいます。

 

もちろんブログやツイッター、インスタグラムでの啓蒙活動もフルに活用していきたいです。

ここまでくると、消費者の啓蒙活動が主な活動になってきますね。販売から先は自動化できますからね。

 

つい力が入ってしまって、3000字を超えてしまいました、新しいことを考えるのは楽しいですね。

また新たなアイデアが浮かんだら、続編としてアップしたいです。

 

以上

【今更】人生で初めて音楽フェスへ行ってきて芋洗い状態←語彙力ない【ミリオンロックフェス】

唐突だが、貴方は音楽フェスに行ったことはあるだろうか。

 

もし行ったことがなければぜひ行ってみることをお勧めしたい。

 

二十代も後半に差し掛かって言うのも憚られるが、金沢で開催されたミリオンロックというフェスに行って来たのだが、人生初のフェスである。

 

こいつからの誘いはいつでも、忘れたころに突然にやってくる。

 

大学から付き合いのある後輩。あまり感情の浮き沈みを表に出さないかわりに、心の内側には相当アツいものを秘めているやつ。

 

昔から生中10杯ほど飲んでグデングデンになってきてからいつも暴走している。

 

打診があったときは正直言ってフェスに興味があったからというよりは、この頭のネジが2、3個飛んでいる後輩とイベントに出向けば何かしら面白いことが起こるやろうという期待から承諾した。

 

金曜夜に新宿バスターミナルから夜行バスで金沢へ。久しぶりに夜行バスとか乗ったわ。若い女の子の多かった。元気あるんですね。あと外国人もとても多かった。

 

翌朝に宿泊予定のゲストハウスにて後輩と集合。この時期は百万石祭とも日程がダダ被りしているので、宿を見つけるのに四苦八苦したんやった。ホテルはぜんぜん空きが見つからずわらにも縋る思いでゲストハウスに決めた。

 

現地入り。

 

ぶっちゃけ、金沢は、どんだけ田舎やねん(自分も田舎出身だが)と内心舐めていたが、すごい規模だった。こんなにたくさんの若者がフェスのために日本中からはるばる結集してくるのかと思うと、その気合いには恐れ入る。

 

一発目はカナブーン。せっかく1万なんぼかも金出して来てるんやから、よく見える前列攻めるかということで人を押しのけ押しのけ、だいぶ前の方へ来た。

 

これが命取りになった。パフォーマンスが始まるや、会場のテンションは一気に上がり飛び跳ねるオーディエンスにぼくらはもみくちゃにされた。文字通り芋洗い状態。テンションについていけねえ。

 

そのうちサークルモッシュに巻き込まれ、一瞬で後輩とはぐれてしまった。まるでハリケーンやった。ほんの数分で、汗でびっしょりになってしまった。他人の汗も多分に混じってるやろけど。

 

ものの見事に出鼻をくじかれた形である。フェスの厳しい洗礼を受けた。

 

午後になるころには、ぼくは夜行バスでまったく寝られなかった疲労から、後輩は名古屋から3時間も飛ばして来た疲労がピークに達し、たまらずゲストハウスにピットイン。仮眠のはずが起きたら18時になってた。

 

眠ってたら1日目終わってもたぞコレ。これから飲みに行って挽回するぞ。

 

しかしどこへ。こんなときどちらもなんら下調べをせずにノリだけで行動するところがウケる。商店街の近くでお姉さんを捕まえて繁華街の場所を聞く。

 

こんなどこの馬の骨ともしれない人間に懇切丁寧にいろいろと教えてくれた。数分しか話してないのにすごく打ち解けていて、初めて会う感じがしなかった。長い人生、こういう始まり方の恋愛があってもいい、よね?

 

「お姉さん、もしよかったらこのあと一緒に飲みに行きませんか」

 

「いや、それはないですね」

 

ないんかい。その優しさは県民性やったの。

 

その後は海鮮を味わうため、香林坊の和食居酒屋へ。ゲストハウスで一瞬だけ食べログ調べた時にいたるっていう居酒屋が出て来たけど、あそこすごい人気だった。予約なしじゃとても入れない。次はちゃんと段取り組んでいたるで食べたいと思う。

 

一軒目で上々の立ち上がりを見せてきた後輩。2軒目はやつの強い要望でなぜかジンギスカン。二軒目でなぜかジンギスカン。いやあ楽しませてもらった。

 

二日目は、今回の目的のヤバいTシャツ屋さん。

 

予習としてつべで見てて、歌詞は大学生あるあるで面白いけど曲としてはどうかなーって思ってたけど、パフォーマンスもオニ盛り上がったし、MCもめっちゃ笑えた。

 

今日はサークルモッシュ気をつけようなって思ってたけど、やっぱり抗えない。また後輩が行方不明に。

 

ヤバTの時間が終わった後、後輩がヨロヨロと這い出て来た。昨日よろしく汗まみれになって軽い脱水症状になってて草しか生えなかった。

 

 

愛すべき後輩。ヤバT公式にもいいね!をいただいた。

 

最後はCrossfaithで鼓膜若干イカれて、My Hair is Badまで見て新幹線の時間もあるのでここまで。一気に駆け抜けた二日間だった。

 

駅に着いた時間が悪く、出発した直後で、家路についたのは結局終電だった。

 

思えば社会人になって金曜の夜から日曜の終電まで何かに没頭する機会なんてほぼなかった。

 

忘れていた童心を思い出した気がした。こんなにフェスというものが楽しいと分かっていたら、京都大作戦とかフジロックとかガンガン出かけていたろうに。

 

となりの知らない女の子とも肩組んでヘドバンできてよかった。

 

今年はまたフェスに参加したいな。いろいろとやり残したことがある。

 

とりあえずナンパの腕を磨こう。

 

 

【読後感想】あきらとアキラ【池井戸潤】

 

アキラとあきら (徳間文庫)

アキラとあきら (徳間文庫)

 

 

 

アキラとあきら (徳間文庫)

アキラとあきら (徳間文庫)

 

 池井戸潤さんの作品は好きだ。学生時代に「オレたちバブル入行組」で初めて池井戸作品に出会って以来、10作以上は読んでいる。

 

池井戸作品の特徴といえば、

・序盤から必ず絶望的な状況に追い込まれる主人公

・しかしそれにもめげず仲間たちと結束して最後にはひっくり返してしまう勧善懲悪のストーリー構成

・悪い奴らの中にも自分たちのやっていることに対して迷いがあり、主人公の人柄に心打たれて仲間に入る

などが多くの作品に共通する。

 

また、著者が作家になる以前はメガバンクで勤務していたこともあって、銀行がよく登場する。

もともと銀行のことを隅々まで知り尽くしているだけあって、銀行という組織の悪い側面がとてもよく描写されている。

 

「銀行は晴れの日に傘を貸し、雨の日に取り上げるビジネス」というセリフはディテールを細かく変えてはあるが、多くの作品に登場する。(そのため、銀行はたいてい悪役として出てくるが、ときたま悪役だとしてもかわいそうに思うくらいこき下ろされているときもある。。)

 

さて、本題に入ろう。

 

こちらはそんな池井戸作品の最新作。ぼくは持ち物の削減を進める一環で、本はなるべくキンドルで買うようにしている。

 

この作品、町工場の息子と大手海運会社の御曹司と、対照的な境遇で生まれ育ってきた同い年のふたりの物語なので、題名がそのまま内容を表しているとも言える。

 

序盤では零細企業の息子・瑛(あきら)と、東海郵船の御曹司・彬(あきら)の物語は個別に進んで行く。

 

父親の工場が倒産し、借金取りに追われ転校せざるを得ない苦難の人生を歩む瑛と、東海郵船という大手企業の社長の息子という階堂彬はまるで正反対の人物として描かれている。

 

ぼくは主人公の瑛でなく、むしろ階堂彬の方に共感するところが多かった。

 

東海郵船ほどの企業ではもちろんないが、ぼく自身も中小企業の経営者を父に持っており、小さい頃から将来的には会社を継ぐようにとなにかにつけて言われて育った。

 

子供ながらに周りの友達の家庭よりは裕福な生活ができていたと思ってはいたが、父の経営する会社に入ろうとはまったく思えなかった。その理由は

・朝7時に家を出て、夜11時ごろに帰ってくる生活の繰り返し

・平日だけでなく土曜も当たり前のように仕事

・本人は仕事の虫のためそれを当たり前だと思っている

というように、ハードワークな父が理解できなかったことが大きい。あまりにワーカホリックな父のため、一緒に遊んだ記憶もあまり残っていない。

 

まだまだ書けそうだが、いよいよ本格的に脱線してしまうので本題に戻るが

 

階堂彬も、社長を務める父とそれぞれグループ会社のトップである二人の弟との諍いを間近で見ていて会社を継ぐことに嫌気が差していた。

 

その後の展開は実際に読んでもらえればと思うのだけれど、個人的な感想を言うと、瑛と彬が交わる場面はそんなになかったような気がする。

 

クライマックスでは傾いた会社と、それに融資を通すべく稟議に奔走するバンカーという協力関係はできていたが、もっとガッツリ(敵同士としてとか)やりあうのかと思っていたので、そこは少し残念だった。

 

この階堂家の登場人物から学べるのは、変なプライドというものが如何に適切な意思決定を妨げるかということ。

 

負けたくない、自分のことを認めさせたい、負けたということを認めたくないという気持ちが強すぎて、空回りしてしまう。

 

兄と比べられ続ける人生で見返してやる機会を伺っていた弟龍馬、自らの失策の穴埋めのために未熟な竜馬を担ぎ出し、結果的に潰してしまった叔父たち。

 

負けず嫌いは経営者に必要な資質ではあるけれども、同族会社ということで抑制もまったく効かなかったという点が怖いところでもある。

 

ちなみに野暮な疑問だが、物語の最後に瑛が高校のときに転校してしまった亜衣と結婚して子供までできてたんだけど、どんな経緯があったんだろうね。

 

まあ細かいことはいいか。

 

終わり

ディカプリオの新たな魅力に気づくアフリカが舞台の「ブラッドダイヤモンド」

www.youtube.com

 

別に特段新しい映画でもないのだけれど。。2006年公開の映画。

 

この前友達に教えてもらった映画。この時はちょうど、タンザニアでの中古自動車販売やケニアでのサイザル麻などいろいろと調べていて、アフリカに対する興味が高まっていた。

 

豊富な天然資源が眠っており、人口の爆発的な伸びが期待され、最後のフロンティアとも言われるアフリカ大陸。明るい見通しがなされる一方で、その天然資源をめぐって繰り返される内戦、歴史的に欧州諸国から搾取、蹂躙されてきた負の一面も持つ。

 

高校や大学で通りいっぺんのことは勉強してきたつもりだったけれど、この映画を見るとそれはまだまだ表面的な理解でしかないと思い知らされる。

 

この映画で主人公を務めるディカプリオは、ぼくがこれまで見てきた「ウルフオブウォール・ストリート」や「華麗なるギャツビー」などキレイめな(コカインをキメて職場でセックスするのはキレイめとは言えないか)役どころのイメージとは異なる。元傭兵でダイヤモンドの密輸業者という、リアリストでダーティなイメージと言える。

 

こんな、本来悪役で登場させるのが筋であろう役をディカプリオに主役としてやらせていたことで、物語の序盤ではまったく感情移入ができなかった。むしろ、息子を救うため自らも危険に晒すことも厭わない助演のソロモンの方が主人公に向いているのではと思った。

 

ソロモンや物語の紅一点のマディーでさえも利用しようとしているところから印象が変わったのは、コッツィ大佐のキャンプでこれから先、ダイヤを取り戻しに行く危険な道中にマディを巻き込まず安全に帰れる飛行機に乗れるようにしてあげたところ。

 

マディも泣く泣く了承して、電話番号を渡し再会を誓う。

 

そして、コッツィ大佐を倒して脱出の飛行機のところまでもう少しというところでダニー自身も被弾していたため動けなくなり万事休す。命がけで手に入れた巨大カラットのダイヤ原石をソロモンに託す。

 

序盤ではマディもソロモンも利用しようという考えしかなく、被弾さえしていなければソロモンも最後に出し抜いていたであろうが、自分を犠牲にしてソロモンとその息子ディアを逃す。最後にエエ奴になりやがったな!と。思わずここは目頭がジーンとなった。

 

映画のエピローグに、今は平和になってはいるが依然としてアフリカには20万人の少年兵がいることもまた事実で今もなお戦っているということだった。

 

我々人類の祖先が誕生した神秘的なアフリカで、豊富な天然資源に恵まれながら発展することができずにいる。むしろ今の先進国を見てみると資源に恵まれているからこそしがらみが発生し経済成長の足かせとなってしまうのかもしれない。

 

観終わったあとにこの映画のキャッチコピーを知った。

「自由」「家族」「真実」彼らはダイヤにそれぞれ違う輝きを見た。

 

ダイヤの密輸から足を洗いアフリカを脱出したいダニー、家族を取り戻したいがために協力するソロモン、紛争ダイヤの真実を解き明かしたいマディ。

 

まさにこのフレーズがこの映画の中で、異なる目的を持ちながら図らずも同じダイヤを巡ってこの三人が交錯することになる物語の核心が含まれていた。このキャッチコピーつけた人って天才的だなあと思わずにはいられなかった。

【バーニングオーシャン】安全をないがしろにした人間の浅ましさとド迫力の救出劇

burningocean.jp

公開から1日遅れで見てきました。

 

実のところ、劇場版コナンの上映前の予告で初めてこの映画を知った。

 

でもこの事件はよく覚えてる。2010年4月20日に起こった事件だから、大学2年になりたてのころ。

 

メキシコ湾に流出した原油で海が燃えているところや原油をまともに浴びて真っ黒に染まる鳥のニュースを何度となく見た記憶がある。

 

この事件を起こしたBP社も天文学的な賠償金を支払っており、あまりに巨大な規模で現実味が全く感じられなかった。

 

そこからほぼちょうど7年の時を経て実話をもとに映画化。きっと制作側もこの日に公開しようとしていたんだろう。

 

主演のマークウォルバーグはどこかで見たことがあると思ったら、トランスフォーマーらしい。あれと思ってググるとテッドの俳優さんだった。テッドの方がしっくりくるけどなあ。

 

この映画は見ていて本当に怖かった。コーラが噴き出す場面など、序盤から事故を予感させる演出ばかり。

 

事故現場であるディープウォーターホライゾンに到着してからも安全検査が終わっていないことがわかって以降BP本社側と作業請負会社側で揉める。

 

最初に原油が吹き出してくる直前の雰囲気で背筋がゾッと寒くなった。

 

セリフは少なかったがとてつもなく恐ろしい事態が迫ってきていると伝えるには十分な情報量だった。

 

原油が逆流して、あまりの圧力に作業員たちが半ペラの紙のごとく吹き飛ばされる。

 

吹き出し続ける原油はついにエンジン室に引火、大爆発を起こす。

 

この後の展開はぜひとも劇場で見てもらいたいが、ぼくは正直恐ろしくてもう一度見たいとは思わない。

 

映画のクオリティが低いからではなく、あまりにリアルに描き切っているから。

 

ちなみにこの事故の後のことはあまり触れられていないが、裁判に臨むマイクに対して亡くなった作業員の家族が食ってかかる場面はとても心が痛んだ。

 

マイクは自分の命も顧みず果敢に施設に入ってゆき、全員とまではいかなかったが多くの作業員の命を救った。そのことは無条件に賞賛されるべきと思う。

 

マイクの「なぜ自分は生きて帰ってきてしまったのか」と自分を責め涙する姿は痛々しかった。

 

エンドロールにて、原油の掘削を強行したBP管理職ヴィドリンは事故後、故殺罪にて起訴されたということだ。

 

工期の遅れをとり戻すべく安全テストやそのコストを軽んじた結果、

 

BP社は安全テストの比較にならないほどの賠償金を支払う羽目になっただけでなく、

 

ヴィドリン自身もクビが飛ぶだけで済めば良かったが、11人の作業員を死なせたとして有罪になった。

 

急がば回れ」とはあまりに月並みな言い方だが、ヴィドリンと同じビジネスマンとしては肝に命じておきたい。

 

 

【夜は短し歩けよ乙女】全てはここから始まった。ぼくを小説の世界に引き込んだ記念碑的作品の映像化

kurokaminootome.com

その作品との出会いは突然やってきた。ぼくは20歳までは活字は本当に苦手で小説など読みはしなかったが、大学の書店で見かけたそれは数ある作品の中で異彩を放っていた。

 

夜は短し歩けよ乙女」。なんだこの名前は。と思った次の瞬間にはすでに会計を済ませてしまっていた。名前の語感が良かったという理由だけで買ってしまった。裏側のあらすじはまったく読まなかった。

 

 活字嫌いなぼくではあったが、貪るように読んだ。森見登美彦の文章が一発で気に入り、文字だけでこんなに笑わせられるという体験が初めてで、新しい世界の扉が開けたような気がした。今振り返ってみればあの瞬間がわりと自分の人生のターニングポイントだったりする。人生何が起こるかわからないものだ。

 

この映画も「こうして出逢ったのも、何かのご縁。」というキャッチコピーがつけられていて、物語全体を貫くテーマとなっている。先斗町をさまよう乙女が東堂さん、樋口さん、羽貫さん、李白さんなどいろんな人たちと出会う。ここで「いやあなたのことよく知らないし。。。」などといってしまってはオモチロイ展開など生まれるはずもない。

 

書いていて思い出したが、ぼく自身も大学時代は色々な人との出会いをとても大切にしていたし、フットワーク軽く誘いがあればどこへでも飛んで行った。飲み会で友達の友達とつながることはとても楽しかったし、ぼくも積極的に友達を紹介していた。鴨川で外国人が盛り上がっていたら、ヘイ〜と絡みにいったりもした。鴨川でできた思い出とは大半がそうしたご縁によるものだった。

 

この映画の中で一番好きな場面は、乙女が東堂の借金の肩代わりを賭けて李白と偽電気ブランの飲み比べをするところだが、小説でもこの場面はドキドキしながら読んでいた。文字しかない情報から頭の中で映像を組み立てて読んでいたものが映像化され、まさに自分が想像していた通りに描写されていたので嬉しかった。

 

個人的に最も愛着のある作品だからこそ言えることでもあるが、この作品(ひいては森見登美彦の作品全般)は見る人を選ぶ。舞台が京都なだけに、土地勘のない人にはまったく分からないだろうから、関東の人にはあまり受けないんじゃないかと思う。またこの作品は物語の起承転結がはっきりしているものでもなく、わりと淡々と進んで行くので、ストーリーを楽しみたい人とも好みが別れることになると思う。

 

それでは詰まるところ、この作品は何がオモチロイのか?分かるひとにしか分からないから面白いのだと思う。京都を知らない人には本当に分からないが、京都、特に鴨川・木屋町先斗町界隈で過ごしたことのある人(京都で学生やってた人というと手っ取り早いか)が、あー懐かしいなココ!とかおれこの店で飲んだことあるよ!などと自分の思い出と重ね合わせて見ることができるところが面白いのではないかと思う。

 

さあ映画ももう終わりだなと思ったところで、最後にさらに嬉しいことが待っていた。エンドロールに入っても観客が誰一人として席を立たない。今まで見てきた経験から言えばここの劇場なら半分くらいはエンドロールに入った時点で出て行ってしまう。みんなアジカンの主題歌を聴きながら余韻に浸っているんだろうか、この作品に少なからず思い入れのある人たちばかりに囲まれて観れたことで、この上なくいい気分で劇場を後にすることができた。

 

さっきこの作品は関東の人にはあまり受けないと書いたけれど、やっぱり小説や映画は見るだけじゃなくて他の人と感想を語り合うものだと思うから、ぜひ森見作品が好きな人とお酒を酌み交わしながら話ができたらいいなと思う。

人と語り合うために、一人になって小説や映画を嗜むって逆説的でおもしろいけどね。

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)
 

 

弾丸関西出張

先週の話になるけれど、関西に出張した。久しぶりの関西出張でけっこう前から楽しみにしていた。中でも大学時代を過ごした京都に戻れることがとても嬉しかった。

 

日程はかなりタイトだった。月曜有休とって火曜に大阪→和歌山→京都を車で爆走した。レンタカー使用届は303キロ走行と書いてあって、上司と笑った。

 

休みをもらった月曜の昼は京都を散策。まずは鴨川にご挨拶。もうすぐ公開の「夜は短し歩けよ乙女」の舞台だしね。

 

ランニングするおじさん、スタバで商談するビジネスマン、いちゃこくカップル、ダンスを撮影するユーチューバー、ごろりと寝転んで読書する大学生などそれぞれが思い思いの時間を過ごす。

 

本当にここでどれだけの思い出ができたか知れない。母なる鴨川。ここで過ごすときの幸福度はやばい。

kurokaminootome.com
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三条ローソン横の桜ももうすぐといったところ。とても綺麗で目に良い。スタバでほうじ茶ラテを買って、鴨川で人間観察をしながら自分の大学生活に想いを馳せる。川の流れが耳に心地よい。

 

夜には東大阪に住む友人宅に泊めてもらった。本当に大学にできた友達は尊い。大切にしていてよかったと思える瞬間だと感じる。

 

昨年から彼はサックスにご執心だそうだ。この前ブルージャイアントというとにかくアツい漫画を紹介され、案の定感化されてしまい、Kindleでまとめ買いしてしまった。

 

彼自慢のアルトサックスも吹かせてもらった。最初がなかなか難しいが10分ほどでなんとか音は出るように。1時間くらいやってサックスでチャルメラは吹けるようになったが。笑すぐ忘れるだろうね。

 

いろんなことを語り合って、就寝。泊まりにいくとじっくりと話す時間ができてより仲良くなれるから泊まりにいくことは好きだ。

 

翌朝はただただ慌ただしい日だった。中国のサプライヤーの人間も同乗して運転しながらどんな話に持って行こうかと商談の構成を考えまくって、会社に着いたらひたすら喋りまくる。

 

英語と日本語の二刀流で余計に疲れたが、クライマックスの京都駅伊勢丹で予約した会食は格別だった。

 
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京都駅の写真は学生時代に何十回と撮ってきたけど、何回見ても飽きない。将来はやっぱりここで暮らすべきだなあと感じる。

 

もたもたしていると終電がなくなるので、後ろ髪引かれる思い出帰京。また必ず戻ってくると心に誓った。

 

将来は通訳案内士になりたいなあなんて漠然と思っている。アルファードに台湾とか香港の家族とか乗せてあれは〜寺やねん!この名前は〜という由来があるんやで!とか説明して付きっ切りでディープな京都を案内したいな。

 

折しも訪日外国人数は政府計画を前倒しで2140万人(2016年)を突破。2020年までには4000万人に到達するとか息巻いている。

 

通訳案内士の資格も取らなきゃいけないし、京都検定も箔を付ける意味で撮っておいたほうがいいだろうね。道は険しい。