かもがわ総研

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トップを走り続けるために、実力以外に必要なもの

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ぼくはテレビを持っていないのだけれど、この前「○○( 有名アスリート)はいま」みたいな番組をYoutubeで見た。 ぼくが見たのは、元Jリーガーの平山相太だった。190センチと いうサッカー選手では恵まれた体格と非凡なシュートセンスを武器 に、長崎の国見高校時代は圧倒的な強さで君臨していた。

 

高校卒業後はオランダリーグへ参戦しチーム内最多得点を挙げるな ど活躍。高校時代から輝かしい実績を引っ提げ、 順風満帆かに見えた船出だった。 しかし二年目に突如チームを退団し帰国。 日本サッカー界が騒然とした。

 

彼はこの理由を、慣れない海外生活によるストレスと、 新しく替わった監督から命じられたオランダ語を習得できなかった ことだと吐露した。

言われてみればそうだと思った。 さらなる高みを目指して海外トップリーグへ行けばサッカーの技量 だけでなく、異国での生活に慣れなければならない。

平山はサッカーの実力は申し分なかったが、 後者にフィットすることができなかった。その後はJリーグに戻り 日本(FC東京)でプレーすることになるが、 高校時代を想起させるほどの活躍はできず、 どうしても才能が潰れてしまった感が残念でならなかった。

 

そんな平山を横目に台頭してくる選手がいた。平山よりも1歳年下 の本田圭佑だった。「 こんないいパス今までもらったことないでしょ!」など、 本田は年上の平山にも全く臆さずに意見を言い、 どんどんと周りを引っ張っていった。

さらに本田は平山と同じオランダリーグへ移籍し、 入団会見でジョークまで交えたオランダ語を披露し、 チームに溶け込む姿勢を見せた。

 

かつて平山が挫折したオランダ語を本田は見事に習得していた。V VVフェンロに入団した本田はチームが首位を独走する原動力とし て八面六臂の活躍を見せた。その後のCSKAモスクワやACミラ ン、ワールドカップでの活躍は周知のとおりである。

平山は愕然とした。高校時代の平山は、 同世代の日本代表メンバーなど全く寄せ付けなかったのに、 いったいどこでこれほど差がついてしまったのか?

 

平山は自分には強い精神力が足りなかったからだと結論付けた。 何が何でも絶対に勝つ、 ここで結果を出すんだという揺るぎない覚悟があった本田と、 それを持っていなかった平山。鮮やかで、 かつとても残酷な二人の対比だった。 高校サッカー史上最高と謳われた天才は昨年ひっそりと引退した。

 

類まれな才能を持っているだけでなく、 プラスαの何かを持っていなければ世界のトップで戦い続けること はできないのだということを、平山と本田は教えてくれた。