かもがわ総研

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37歳で糖尿病になり、30キロ激痩せした人の話

引っ越し先の物件見学で仲介屋を数件訪問して検討しているところなんだけれど、仲介屋という場所は本当に人種のるつぼだ。いろんな人間がいる。

俳優志望だがまったく俳優に見えない男(第一印象は引きこもり)、日本語があまりお上手ではない中国人カップル(敷金、礼金の説明すら困難な状態)、東北弁丸出しの夫婦(何を話しているのか本当に分からない)etc.

物件の写真を見ながらこれらの人々の会話を聞いていると実に様々な人間模様が垣間見えるので、ぼくみたいな好奇心旺盛な人間にはいい暇つぶしスポットになるということを発見した。

 

仲介屋の兄ちゃんもなかなかおもしろい人だった。短髪小太りでいかにも下世話なことが好きそうな感じだった。物件見学はこの兄ちゃんの車の運転で行くので、車の中ではお店の中とは打って変わってぶっちゃけた話もたくさん聞くことができた。

「兄ちゃん」とは言ったが、実際には37歳、見た目が若かったが、兄ちゃんという年齢ではない。

仲介屋の人がどんな物件に住んでいるんだろうという不意に思いついた疑問をぶつけてみた。

仲介屋やってるくらいだからまず条件の良いところに住んでいるんだろうなと思っていたら、1Kの3万円台の部屋というから驚いた。ぼくが見ているエリアはメトロとJRが乗り入れるところで都心まではおよそ20分といったところだ。仲介屋の兄ちゃんはそこから1駅しか離れていないロケーションで暮らしている。ただし、間取りは通常の1K以上に狭く、築年数もけっこう経っている。バストイレもセパレートではない。

彼いわく、普段の生活は仕事と飲みの繰り返しでほとんど家に帰らないので、シャワー浴びて寝る場所があれば十分という価値観らしい。そこまで判断基準がハッキリしているのもうらやましく思えてくる。

とにかく尋常ではない量の酒を飲むらしく、37歳で糖尿病を発症、即入院となった。健康診断の項目の一つに尿酸値という、血液に含まれる尿酸を測る項目があるが、男女ともに7.0mg/dLが正常な数値とされている。しかしこの兄ちゃんは一時50mg/dLという驚異的な記録をたたき出した。圧倒的尿酸値。

入院して強制的に食生活を変えてからは103キロあった体重がみるみるうちに69キロにまで減少した。103キロもあった人に対して松屋のレディース牛丼みたいな量の食事しか与えられなかったため、いつもおなかが空いて仕方がなかったそうだが、命がかかっている場面では致し方ないのかもしれない。

ぼくもけっこう飲める方だとは自認しているが、それでもこの兄ちゃんの酒量は図抜けている。仕事→飲み会→寝るというライフスタイルからはぼくはもう足を洗ったものの、こういう生活を未だに送っている人は多い。

お酒が大好きで飲み会が趣味というライフスタイルがあるのもぼくはいいと思うし、決して否定はしないけれど、ぼく自身はもうこの生活には戻れない。

大人同士が親交を深めるとなるとお酒の場くらいしかなくなるのは日本社会の大きな欠陥だと思う。すた丼でもドトールでもいいと思うんだけどね。