日本と欧米のサービス業の海外展開の違いってこういうことだろ?
いろんな飲食チェーンが東南アジアに進出し始めてるけど、その海外進出の責任者が現場叩き上げドメドメの人間だったら、
— Kei・Rambo (@keito_mrww) 2019年5月21日
現地の習慣とかまったく考慮せず(できず)に日本の現場の劣化コピーを作るだけになる気がするんだよなあ。。。
製造業はともかくサービス業が海外に出るのはより困難な気がする。
さっきのツイートでこんなことを言ってましたが、ジパングの過去放送でこれを見てたんですよね。
アセアン随一の人口で経済成長著しいインドネシアに日本の飲食チェーンが進出している。この番組の中では焼肉チェーン(名前は忘れた)とモスバーガーが取り上げられていました。
このうち焼肉屋のジャカルタでの店舗の立ち上げの際に、なかなか日本のようにうまくいかないことが続いて予定より遅れてしまって責任者がイライラしていました。
1日遅れたくらいでこんなになってたら海外でビジネスできまへんがな、なんて思いながら見ていたのですが、そういえば飲食業界って製造業や物流業界に比べて語学ができるような人ってなかなか入ってこなさそうだよな?と思いました。
成長中のチェーンとかであれば、若手の頃からしばらく経験積んだら即店長ねみたいな感じで国内では大きな裁量を持たせてもらえそうなイメージはありますが、
その一方で海外でバリバリ仕事したいです!みたいなキャリア積みたい人とはベクトルがやや違っていそうな感じはします。サービス業ならインバウンド関係のところにはいそうですけどね。
飲食チェーンで海外店舗任される人って大変だなと思います。周りに聞ける人がいなさそうだから。商社であれば、中国だったらプレゼントにハンカチとかはNGだよとか、タイなら子供の頭を撫でてはいけないとか、外国人でもやってはいけないことってあるじゃないですか。
過去に海外とビジネスやってきている会社はそれだけの経験が蓄積されていますから、地雷を踏む前に先輩のアドバイスを受けることで回避できます。商社だったら各国NG集みたいな冊子まであるくらいです。
同僚の面前で叱責するなどは日本では当たり前にあることですが、国によってはメンツを潰されたとして、本当に命に関わるトラブルになる可能性もあります。
そうしたアウェーの環境で「日本ではこうなんだよ!」なんて言っても意味はないわけです。
ぼくの前職では同じ本部同士で世界中の現地法人から社員を交換して経験を積ませるというローテーション人事がありましたが、それで日本にきたインド人やアメリカ人はかなり聡明な人間ばかりだったんだと思います。「自分の国ではこうだ!」などとは一言も聞いたことがありませんでした。
それどころか来日した頃はほとんど日本語が離せなかったのに、知らないうちに「スピーチとスカートは短い方がいいです」なんてオッサンが喜びそうなジョークまで言えるようになっていましたから驚愕しました。
ここで海外のサービス業が日本でどうしているのかということは、一つ参考になることが多いかもしれません。
以前読んだ本ですが、リッツカールトンは世界中のホテルの従業員が毎日2000ドルをお客様の要望に応えるために自由に使える裁量権を与えられているそうです。
ぼくはリッツカールトンには泊まったことはありませんが、日本のリッツカールトンでも同様に20万円ほどを使う自由があるそうです。
本国のやり方をあれこれと細かくコピーさせるのではなく、会社としてこういう哲学があるので、それが達成できればやり方は自由でいいですよというスタンスです。個々人みんな違うという前提に立っているため、各論よりは総論重視という感じですね。
日本はかなり各論にこだわりすぎているので、それが生んでしまった軋轢も多いのかなって思ってしまいました。