かもがわ総研

ベトナムでもがく中間管理職です。営業、マーケ、法務、採用なんでもやってます。

カナダ在住の台湾の友達が台湾に帰れない理由

はいさいまいど。ご無沙汰しています。

およそ3年ぶりに台湾へ旅行してきました。普段はカナダに住んでいる台湾の友達が一時帰国しているので、会いに行ってきました。

 

台北は大学生の頃から何度もいったことがあるので、正直まだ行っていない観光地はほとんどありません。今回北投の温泉地まで足を伸ばしてみたくらいですね。忠孝敦化や信義などの繁華街は行き慣れたものです。

あとWBSで6月からタピオカミルクティとかに使用されているプラスチックストローが禁止になるというニュースを見ていたので、どうなっているのかなと思いましたが、茶湯會や珍煮丹などのチェーン店ではしっかり紙製のストローに変わっていました。

なんでも工夫したらできるんだねと思いましたが、ストローの先端がフィルムを突き破れず、飲み始めるのに苦心しました。

 

ということで今回は観光というよりは旧交を温めるという側面が強い訪台になりました。素食(ヴィーガン料理)のビュッフェを食べながらこれまでの近況報告をしたり、今年は埼玉の氷川神社に行きたいんだよななんて話をしました。

 

台湾に滞在している間は彼の家に泊めてもらいました。台北中心部の広いマンションでした。彼の家は製造業を営んでいましたが、台湾の経済状況があまり芳しくないため貿易に業態をシフトしたそうです。彼の父がもう少し若ければベトナムなどの国に工場を進出させて競争力のあるものづくりができたそうですが、高齢のためバイタリティがないそうで残念だと言っていました。

 

「それならきみがやればいいんじゃない?」とぼくは言いました。彼にもそうしたい気持ちはありました。しかし台湾に腰を落ち着けて生活することは現状ではなかなか難しいようです。

要因のひとつには、彼は中学生のころから台湾を出てカナダで教育を受けていたため兵役を終えていません。二重国籍の人間が台湾に戻ろうとすると兵役の義務が生じます。以前と比較して兵役の期間は短縮化されているそうですが、それでも1年ほどあるので、その間に中国大陸と軍事衝突があると彼は戦場に放り込まれてしまいます。

また仮に兵役の問題がなかったとしても、台湾の経済はここ数年停滞しています。eスポーツ、VRやエレクトロニクスなどの産業はグローバルに見てもまだ競争力を持っている分野だとは思いますが、人口がそれほど多くないのでtoC向けのビジネスは大きな成長を望めません。彼が台湾に帰国して家業を継ぐようになったところで悪い環境の中でスタートせざるを得ません。彼の父もそのことが気がかりになっているようでした。

 

一方で彼は日本を気に入っており、毎年1−2回は東京を中心に訪れているくらいで日本で暮らすのもいいかもしれないと言っています。彼はヴィーガンなんですが、最近の東京はそんな彼でも十分満足できるくらい食のバラエティが充実してきているそうです。食べ物がおいしいというのはどの国から来る人も言いますよね。

そんな彼のために何か力になれることがあればないいなと思いました。