発達障害をポジティブにとらえられるようになったきっかけ
以前の記事にも描いていますが、私は発達障害という自覚があります。
学生のころは気づかなかったんですが、駆け出しの社会人の頃はとても苦労しました。
具体的にいうと、
・注意散漫になりやすい
・集中力のオンオフの切り替えができない
・忘れ物しやすい
・マルチタスクができない
などです。
この生まれついての性質のおかげで、日本企業が大好きな細かい資料の間違い探しのチェックでまず躓きました。
若手社会人の頃って、下働きが多いじゃないですか。資料の内容の細かいチェックが大嫌いでした。
そして何年か経っていろんな仕事がどどどっと立て込んでくると、注意力がゼロになってありえないポカミスを連発します。
あとは、集中モードにスッと入ることができなくて、せっかく集中モードに入っても、上司に呼び止められたりすると、また最初からやり直しでマルチタスクがとても苦手でした。
一事が万事こんな感じで同期がサクサクできるようになっていく仕事をぼくはいつまでもできなくて悩んでいた時期がありました。
さすがに数年経つと業務に慣れてきたり、自分で対策を見つけられるようになって、改善することができました。
■細かいチェックが苦手→そもそも自分がチェックしなくてもいいようにする。具体的にはエクセルであらゆる項目でベタ打ち部分を最小化して可能な限り数式をぶち込んで自動で計算できるようにしておく。
■忘れ物しやすい→行方不明になりやすい家の鍵、スーツケースの鍵、定期券スイカ、などはキーチェーンにすべて取り付けておく、歯ブラシとリステリンは家用、オフィス用、出張用に3セット用意してそもそも持ち運ばなくていいようにする、靴下はすべてユニクロの同じネイビーのロングソックスx10足ストック。
■集中モードを他人に邪魔されたくない→早朝に出社orランチ食べずにぶっ通しで仕事することでまとまった時間を捻出する。
とかですかね。ものを探さなくてよくなったのでストレスは減りました。
という施策を打ち続けないと社会生活が困難なくらい人間として欠陥があったので、自分にはコンプレックスを持っていました。
でもある時、成毛眞さんの「発達障害は最強の武器である」を読んでから大いに勇気付けられました。
著者自身も発達障害を自認しながら、日本マイクロソフトの社長として結果を出し続けてきたときのエピソードなどを紹介されていて驚きました。
「こんな人でも発達障害なんだ、発達障害でもこんなにやれるんだ。。。」
成毛さんは発達障害の武器のひとつに「過集中」を挙げています。文字通り度が過ぎた集中という意味です。
私も昔からゲームや勉強、漫画、アニメなど一度集中モードに入ると寝食を忘れて没頭するという傾向がありました。
気がつくと朝になっていたなどは日常茶飯事なくらい、ぶっ通しで物事に取り組みます。
その分集中モードに入ろうと思って入るのが難しく、いろんな人とコミュニケーションを取りながら進めないといけない日本企業の働き方がしんどいと思うことが多かったです。
そのため、締め切り前はなかなか仕事が手につかず、デッドライン直前になってから過集中で一気に捲るという仕事の進め方で、毎日コツコツというやり方が全く性に合いません。
自分も30歳も近くなってきたので、ある程度この過集中をコントロールできるようになってきました。
比較的集中しやすい時間帯があることに気づいたので、時間によって取り掛かる仕事を分けることにしました。
過集中に入りやすいのは早朝と深夜です。反対に昼下がりは眠くなるので頭を使う作業は入れません。
こんな感じで仕事に自分を合わせるのではなしに、自分に仕事を合わせることを覚えたことで劇的に仕事が生産性が上がりました。
社会人は学生と違って100点満点とは限りません。10万点取っても問題ないなら、苦手を潰すより得意なことに集中した方がトータル得点は上がります。
昔は悩みの種だった発達障害ですが、今では発達障害に自身を持つことができ、発達障害でよかったとさえ思えるようになりました。
今日も過集中モードで5時間ほどぶっ通しでベトナム語を勉強したあと、このブログ記事を書こうと思い立ち20分くらいで書き上げました。