かもがわ総研

ベトナムでもがく中間管理職です。営業、マーケ、法務、採用なんでもやってます。

今までやった中でガチでよかったライフハック

ぼくは特別頭が切れる人間ではないことは自覚している。スペックが高い人間ではな
いため、せめていまある能力をフルに使い切ることに腐心しようと努めてきた。

ドラマ化も決まった大人気ウェブ漫画「左ききのエレン」では才能の正体とは集中力の質であると分析されている。集中力には大きく分けて3種類の集中力(長さ、深さ、速さ)があり、人それぞれ集中力の性質が異なるので、その人の性質によっては合わない仕事があったりするし、その逆でポテンシャルをフルに発揮できる仕事が他にあるかもしれないのだ。

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これをベースに自分の集中力の性質を分析してみると、ぼくは集中状態に入るまでにしばらく時間がかかることが分かった。さらに正確に言えばその時の気分によって集中できるかどうかが異なるので、その日の仕事のクオリティが乱高下しすぎるきらいがあるというのは入社2年目くらいで気づいていた。

次々に舞い込んでくる見積もり依頼や製品へのクレーム、顧客にプレゼンするためのパワポ、なかなか首を縦に振らない上司を説得するための稟議書のロジックなどの事務作業は何も特別なスキルなどは必要とはしない。緊急度に応じて優先順位を逐次入れ替えてしかるべき人にお伺いを立てて行動することができればだいたいこなせる。

ただ一定のリズムを刻むことができない人がこの仕事をやると苦労することが多い。期限が迫っていても、気分が乗らなければ取り掛かることができないからだ。ぼくという人間は8月31日にたまりにたまった宿題を半泣きでさばいていたあの小3のころから何も進歩していないのだ。


いつからか、ぼくはそんな自分の性質を改善しようという努力をあきらめた。ある人のツイートで「学校の勉強だと上限が100点だから全教科まんべんなくできたほうがいいけれど、社会に出たらその上限が外れて10万点とか取れるから、苦手を克服するよりも得意をひたすら伸ばしたほうがいい」という言葉にとても励まされた。


上司に提出する週報やパワーポイントなど一人でできる事務作業はなるべく家に持ち帰ってヒップホップを聞いて、タバコを吸いながら、リラックスできる環境でやろうと決めた。ぼくにとって夜は最も集中できるゴールデンタイムだ。日付を跨いだころから頭が冴えてきて朝までぶっ続けで作業するなどは日常茶飯事なのだ。だから会社にいるときにやっているのは、持ち帰って処理することを前提にいろんな仕事に広く浅く手を付けておく。そして帰宅した後一気に片付ける。ぶっちゃけ会社員にはあまりフィットしていない性質かもしれない。
前置きが長くなったが、そんな集中力を自在に引き出すことができないなりに乗りこなそうと、いろんなライフハックを見てきた。書籍もたくさん買った。その中で個人的な感想が多くなるが、とりわけ効果のあったライフハックを紹介したい。

 

 


1. 体操


最初が体操だと?と侮ることなかれ。筋肉を伸ばすことは血流にも大きなプラスの影響がある。肩などが「凝る」という状態も疲れているという状態も、結局のところ突き詰めると血の流れが滞ることが原因だからだ。

日本人なら誰でもやったことのあるラジオ体操も、あの数分間の中で全身のストレッチができるようによく練られたものであることがわかる。ベトナムにある日系の工業団地だと始業時間になるとそこかしこで「ラジオ体操第一~♪」から始まる音楽が聞こえてくる。ベトナム人が日系メーカーに入って最初に覚えるのがラジオ体操なのだ。
ラジオ体操と合わせてこの書籍も紹介したい。

職場で、家で、学校で、働くあなたの疲れをほぐす すごいストレッチ

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オフィスでできるストレッチというテーマで座りながらでも簡単にできるストレッチがどのように効くのかというところまで解説している。「身体のサビ取り」という銘打つほどに即効性のあるストレッチがそろっている。

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ぼくはランチを食べすぎたりした場合は、ほぼ必ず14時くらいから頭がぼーっとしてしまうが、これは食べたものの消化に酸素が使われてしまい、脳に割り振られる酸素量が少なくなることが原因である。そんな時は腰を曲げて頭を心臓よりも下に持ってくると重力で自然に脳に血液が流れ込むので、眠くなってきたときなどはお手洗いやパントリーに駆け込んでサッとストレッチを行うと、頭をスッキリさせている。


2. BCAA


これは筋トレをしている人々でなければ馴染みのない言葉かもしれない。Branched-Chain Amino Acid、つまり分岐鎖アミノ酸という意味で、通常プロテインと一緒に摂取することで筋トレで壊れた筋線維をより素早く修復できるようになる。結局のところどちらも元をたどればたんぱく質なのだが、BCAAのほうがより細かく分解されたたんぱく質なので、プロテインよりも素早く吸収される。加えて筋肉の合成を促進する働きがあることが筋トレ勢がBCAAを摂取する目的になる。

するとそのBCAAが集中力とどんな関係があるのかという話になるが、BCAAに含まれるイソロイシンという物質が関係している。このイソロイシンはバリン、ロイシンと合わせて必須アミノ酸と呼ばれ人間の体内で合成することができない物質なのだ。

そしてそもそも集中力が切れた状態というのは脳が疲れて抑制性の物質を分泌してしまう状態を指す。イソロイシンは脳神経に素早く入り込み、抑制性とは逆の興奮性の物質の材料として使われるので、脳は再び活性化するというメカニズムだ。ぼくの場合はエクステンドといういろんなフレーバーが選べるアメリカのブランドを気に入っていて、一番大きいサイズをドカッと買って水に溶かしてマグボトルに詰めて一日かけてチビチビ飲んでいる。イソロイシンを絶えず脳に送り込むことが大切なので、一度に大量に飲む必要はない。

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3. サウナ


ここまで血流を改善させる、脳神経から集中力をアップさせるライフハックを紹介してきたが、次は神経系を改善するライフハックを見ていきたい。

みなさんはご存じだろうか。最近経営者の間でひそかにサウナが流行しているということを。ツイッターなどでサウナ通いを公言している経営者は多い。実はサウナの効能としてよく言われている、発汗することによる老廃物のデトックスといった効果は科学的には認められていない。

しかしサウナが集中力に効くというのは本当なのだ。厳密にいうとサウナと水風呂を交互に入浴することで身体を暑い環境と寒い環境に晒すことによって、自律神経が刺激され気持ち良い状態、いわゆる「ととのった」という状態になる。端的に言うとこれがサウナの効能ということになる。

自律神経というのは、人間が自らの意思で動かすことができない神経のことであり、例えば食べたものの消化や血流などを司っている。自分の意志で動かすことができないのは、うっかり忘れてしまったときに命にかかわるため自動で動くようにできているのだ。

その自律神経は現代社会においてはとにかく乱されやすい。都会のオフィスでは一年中エアコンで同じ室温に管理され、自律神経に元々備わっている体温を一定に保つ機能が使われなくなってしまう。

サウナに入ることで体温を上げると、自律神経は体温を下げようと働き始める。その時毛細血管は膨張し、身体は赤みを帯びてくる。そして水風呂に入ると、今度は急激に体温が下がり、身体は体温を上げようと逆方面に働きだす。膨張した毛細血管はキュッと収縮する。この結果、血流が全身をめぐるようになり新鮮な酸素が脳に供給される。これがサウナに入ると気持ちよくなる感覚の正体なのだ。

サウナに入るのは体温を上げることが目的なので、たくさん汗をかこうとする必要は必ずしもない。無理は禁物、自分のペースでやればいい。サウナと水風呂は3往復くらいをおすすめしたい。最初に水風呂に入るときはキンキンに冷たく感じるが、2回目以降は徐々に気持ちよく感じるようになり、数分間でも余裕で水風呂に入っていられるようになる。

普通に湯船に浸かったり、身体を洗う時間も含めて1時間くらいで終えられると思う。サウナを出てきたころには非常に心地よい疲労に包まれており、いい感じにお腹が空いてくると思う。またサウナでととのった日は尋常でなくいい眠りが期待できる。この上質な睡眠のためにサウナの料金を払っていると思えるくらいだ。


4. スクワット


最後に一番効果のあった方法を持ってきたが、結局は筋トレが一番効果的だった。とはいえ上半身ではなく、全身の半分以上の筋肉が集中している下半身を鍛えなければならない。特にスクワットで鍛えられる太ももは全身に血液を送り込むポンプの役割を果たしているため、ここを鍛えることが血流の改善には最も効果がある。日中は座っていることが多いオフィスワーカーにとって下半身の筋肉は意識しなければなかなか普段の生活の中で鍛える機会がない。

が、太ももを鍛えることは存外難しいことではない。朝晩50回のスクワットをするだけでいい。10回 x 5セットでかまわない。太ももがダルダルの人にはいきなり50回は厳しいかもしれない。50回はやりきれるかもしれないが、そのあとにやってくる筋肉痛が凄まじいからだ。階段を下りるのも困難になるほどだ。はじめは抑え気味にやって徐々に回数を上げていくのがいい。

筋トレを経験したことのある人には言うまでもないが、筋肉痛がひどい場合はスクワットは続けないほうがいい。筋肉痛はそもそも筋線維が壊れてしまって、それを修復している状態なので、それを治す前にまた壊してしまっては本末転倒なのだ。痛みが引いてきて、負荷をかけても問題ないと思ったころからまた始めればいいと思う。

この記事を書いているいま現在、スクワットを初めて10日ほど経ったところだが、日中の集中力が半端じゃない。ギュインギュイン血液が送られてくるのを感じることができる。おまけに太ももに筋肉がついてきたから足取りが軽い。歩くスピードも当社比二倍になった。なかなか疲れなくなったと感じる。いまだかつてこれほどコスパのよいライフハックはなかった。

今すぐに始められて、お金もかからないのに絶大な効果が期待できるライフハックとしてぼくはまずはスクワットをお勧めしたい。そのあとでBCAAやサウナにもトライしてもらえればと思う。