マレーシアのインドカレー屋で恥かいた話
今日東洋経済でこんな記事を見たので、今年3月にマレーシアのカレー屋で店員と話したことを思い出しました。
マレーシアではマレー系をマジョリティとしていろんな民族が共存して暮らしている関係でインド料理も身近な存在です。
クアラルンプール(KL)市内でもどこでもあり、食べたくなったらすぐに食べに行けます。
マレーシアに来たからには一度は行っておくかということで、KLのインドカレー屋に行ってみたところ、メニューで異変に気付きました。
日本では必ずあるといってよいナンがないんですよね。
実はインドではナンは日本ほど一般的にはあまり食べられていません。ナンは焼くのに大きな釜が必要になるので、そんな釜を持っている家は多くありません。
そういう理由でナンよりもむしろライスやチャパティのほうが一般的です。
チャパティもパンというか、タコスの外側みたいなものですが、ここでいいものを見つけたので拾い物ですが共有します。
インドパン簡易見取り図入手したので、いつでもカレー屋行ける pic.twitter.com/IZPkK98AH1
— 🐰अनबातूनी बनी🐰 (@mukuchinausagii) May 30, 2018
そもそもインドは広大な国土を持っているので、南北で食べるものが異なります。北インドではチャパティ、南インドではライスを食べるのが一般的なようです。
ナンはどこのインド料理店でもあると思い込んでいたので、店員さんも苦笑いしていました。
冒頭のリンク記事を読んでいくと、カレーの歴史がよくわかります。
第二次大戦前までイギリスの植民地であったインドでは、イギリス人駐在員向けの味付けが発展していきました。
戦後インドが独立した後インドのスパイスの味を知って本国に戻った駐在員のために今度はインドやバングラデシュ(1971年にインドから独立)からロンドンに移り住み、インド料理レストランを開いていきました。
このヨーロッパ人に合うようにパンに似たナンが食べられるようになりました。
これがグローバルスタンダードのインド料理としてインド本国への逆輸入されたり、日本へ伝播したりしました。
一旦イギリスで発展したものが日本に入ってきたのですから、ライスではなくナンが一般的になるのは理解できますね。
ところが現在の日本国内のインド料理店では、純粋にインド人が経営するインド料理店は少数派で、ネパール人がやっているところがほとんどです。
インド人よりも人件費が安いため、従業員として多く雇われていて、その後彼らが独立していったという背景があります。
その後ネパール人が、ナンをよりふかふかにしたり前菜を生野菜サラダにしたりと、より日本人が好む方へ進化させていき、他の国にはないフォーマット化が行われました。
日本のインドカレーってかなり画一化されているので、本場のカレーを食べてみるとこんな世界もあるのかと新鮮だと思います。ぼくはラッシーを平均2杯は飲みます。